- 2025/11/19
北村晴男弁護士が、
自身の青春時代の思い出と共に、
昭和のプロレス界を牽引し、
後に政治家としても
破天荒な功績を残した
稀代のヒーロー
「アントニオ猪木」
の本当の凄さとその生涯について、
熱く、時に感動的に語っています。
プロレスの天才:ライバル・ジャイアント馬場との違い
北村氏は
幼少期に力道山に憧れ、
その死後に現れたアントニオ猪木と
ジャイアント馬場の
「BI砲」に夢中になりました。
しかし、二人が袂を分かった後、
新日本プロレスを立ち上げた猪木には
厳しい現実が待っていました。
対照的な二人
馬場は人柄が良く約束を守るため、
優秀な外国人レスラーが
自然と全日本プロレスに集まりました。
一方、
猪木は自身の天才的な発想で動くため、
外国人レスラーからの信用が薄く、
大物を呼べずに
新日本は興行的に大苦戦します。
窮策から生まれた「異種格闘技戦」
そこで猪木が
生き残りをかけて打ち出したのが、
オリンピック金メダリストの
ウィリアム・ルスカや
「熊殺し」の
ウィリー・ウィリアムス
らとの
異種格闘技戦でした。
馬場のプロレスが
「予定調和の美」だったのに対し、
猪木のリングには
常に殺気とリアルな緊張感がみなぎっていました。
世紀の凡戦の真実
モハメド・アリとの一戦は
世間から
「世紀の凡戦」と揶揄されましたが、
北村氏は
「お互いが
一切の妥協(やらせ)なしで
本気で戦った
真剣勝負だったからこそ、
興行としては
見られない凡戦になった。
それこそが猪木のリアルさの
証明だった」
と高く評価しています。
受験生時代の衝撃:ハルク・ホーガン戦
北村氏が
司法試験の勉強をしていた26歳の時、
蔵前国技館で生観戦した
「第1回IWGP決勝」
(ハルク・ホーガン戦)
の思い出を語っています。
誰もが猪木の勝利を信じていた中、
ホーガンのアックスボンバーを喰らった猪木は
リング下に転落して失神。
そのまま救急車で運ばれるという
大波乱が起きました。
「本当に死んでしまったのではないか」
と会場全体がパニックになり、
誰一人帰ろうとしなかったという、
常識を超えたリアルなドラマを体感したそうです。
本当の日本のヒーローになった日:イラク人質救出劇
北村氏が最も感動し、
「猪木が本当の意味で国民のヒーローになった」
と語るのが、
1990年の湾岸危機における
イラク人質救出劇です。
圧倒的な行動力
クウェートからイラクへ連行され、
「人間の盾」として
監禁された日本人の家族
(平和を願う家族の会)が
国会議員に直訴しても
冷たくあしらわれる中、
参議院議員
(スポーツ平和党)だった猪木だけは
すぐに面会に応じ、
外務省の反対を押し切って
単身イラクへ乗り込みました。
トルコ大統領への直談判
拘束された人々の妻たちを
イラクに連れて行く際、
飛行機が手配できない事態に陥ると、
猪木はトルコのオザル大統領に直接交渉し、
特別機を日本まで飛ばしてもらうという
常軌を逸した外交手腕を発揮します。
外務省の裏切りと人質たちの絆
バグダッドで
「平和の祭典」として
プロレス興行を行い、
サダム・フセイン大統領の息子らと
タフな交渉を重ね、
ついに日本人全員の解放を勝ち取りました。
その際、
手のひらを返した外務省が
用意した帰国用の特別機に
「猪木は乗せない」
と通告。
これに対し、
解放された人質やその妻たちが
「恩人である猪木さんを乗せないなら、
私たちも絶対にこの飛行機には乗らない」
と猛抗議し、
外務省を屈服させて
全員で一緒に日本へ帰国しました。
北村氏はこのエピソード
(門田隆将氏の著書
『日本、遥かなり』等にも詳細)
に今でも深く感動すると語っています。
壮大なスケールと大失敗「アントン・ハイセル」
猪木がブラジルで行い、
莫大な私財を投じて大失敗した
バイオ燃料事業
「アントン・ハイセル」
についても触れています。
当時は
新日本のテレビ中継(テレビ朝日)で
毎週1,000万円もの
放映権料が入っていたため、
会社には
巨額の資金があったはずですが、
猪木はそのすべてを
この事業に注ぎ込み、
周囲の悪徳な人々に騙されて
全財産を失いました。
しかし北村氏は、
「50年も前から
『牛の糞から
メタンガス(バイオ燃料)を作って
地球のエネルギー問題を解決する』
という壮大な着眼点を持っていた。
ビジネスとしては失敗したが、
その先見の明と
スケールの大きさには脱帽する」
と、
その時代を先取りしすぎた天才ぶりに
敬意を表しています。
まとめ
北村氏は、
日本政府が手も足も出なかった
国際人質事件を、
プロレスの興行と
持ち前の度胸で
ひっくり返して見せた
アントニオ猪木の正体を
「常識の枠に収まらない
抜群のアイデアマンであり、
圧倒的な実行力を持った
本物の革新者」
と結論付け、
彼が多くの若者に与えた夢と勇気に
心からの感謝と哀悼の意を捧げて
動画を結んでいます。