移動と階級【伊藤将人】要約フェルミ

この動画は
国際大学の講師である
伊藤将人氏の著書
『移動と階級』
をベースに、
「自由に移動できる人とできない人の間に生まれる深刻な格差」
について解説しています。

以下に動画の要点を分かりやすくまとめます。

1. 「移動できるか」が人生の格差を決める

現代は交通手段が発達しましたが、
実際には年収が低い人ほど、
新幹線や飛行機、タクシーなどを
一度も使ったことがない割合が高い
という調査結果が出ています。

移動のしやすさは、
単なる旅行の有無だけでなく、
「体験・教育・チャンス・人脈・仕事」など、
あらゆる格差を生む根本的な原因になっています。

2. 「自由に移動できる」のは当たり前ではない

移動の自由は本人の努力次第と思われがちですが、
実際には以下の条件が揃っている必要があります。

経済的余裕

車の価格高騰や公共交通機関の運賃を払えるか。

健康状態

重い病気や障害がないか。

家庭の事情

子供の送り迎えや、
親の介護などで時間を奪われていないか。

知識

チケットの手配や旅程を組むための
情報収集能力があるか。

3. 移動格差が恐ろしい理由

移動はあらゆる「社会参加」の出発点です。

移動強者

お金や健康に恵まれ、
自由に移動して良い人脈や教育、
ビジネスチャンスを掴み、
さらに豊かになる。

移動弱者

介護や持病、
経済的困窮で移動が制限され、
チャンスから遠ざかることで
さらに貧しくなるという
負のスパイラルに陥る。

支配からの脱却

自由に移動できることは、
暴力的なパートナーや
閉鎖的なコミュニティ、
不自由な環境から逃れるための
「根本的な自由」でもあります。

4. 解決のための5つの提案

著者はこの格差を
「自己責任」で片付けるべきではないとし、
以下の解決策を提示しています。

① 国や企業による支援

留学支援制度(トビタテ!留学JAPANなど)や
リモートワークの推進。

② 市民同士の助け合い

高齢者の送迎サービスや相乗りなど。

③ 移動データの可視化

誰が、なぜ移動しにくくなっているのかをデータで把握する。

④ 支援の見直し

介護や育児で動けない層への集中支援。

⑤ 意識の改革

「移動できるのは運や恵まれた条件のおかげ」だと自覚し、
移動できない人を助ける発想を持つこと。

結論

「成功したければ移動しろ」
という言葉には一理ありますが、
それは移動できる条件が揃っている
強者の論理に過ぎません。

移動の自由を誰にでも平等に開くことが、
格差社会を是正する鍵となります。

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