物価高騰のロサンゼルスで安い焼き鳥を売る「鳥貴族」はどう戦うのか?

鳥貴族のロサンゼルス進出の舞台裏と、
現地の過酷な飲食ビジネスの
リアルを要約します。

日本の「安くて旨い」の象徴である
鳥貴族が、
物価高騰と人件費の高騰にあえぐ
アメリカ・ロサンゼルスで
どのような戦略をとっているのか、
現地の責任者である
丸山氏(US CEO)への
インタビューを通して紐解きます。

1. 徹底したローカライズ戦略

ターゲットの絞り込み

進出したレドンドビーチ店は
白人比率が90%以上のエリアです。

そのため、
日本の鳥貴族のイメージを
そのまま持ち込むのではなく、
白人層の好みに合わせた
「おしゃれなカフェ風焼き鳥屋」
として店作りをしています。

メニューと味の調整

白人が食べ慣れている野菜
(ズッキーニ、マッシュルームなど)
を和風にアレンジして提供。

また、
味付けも「旨味」と「甘み」を強調し、
現地の味覚に寄り添っています。

例えば、
焼き鳥のタレは
後半に心地よい甘みが残るように
独自開発されています。

2. ロサンゼルス飲食業界の衝撃的なリアル

人件費の高騰

最低時給は
約16ドル(約2,400円)ですが、
実際にはチップのない皿洗いなどは
時給18〜19ドル(約3,000円)でないと
人が集まりません。

これにチップが加わるため、
労働者の収入は非常に高くなっています。

物価の比例

「時給 = ラーメン1杯の値段」
という法則があり、
現在ロサンゼルスのラーメンは
1杯16ドル程度が平均です。

日本のインフレとは
比較にならないスピードで
物価が上昇しています。

人材マネジメントの難しさ

多様な文化を持つアメリカでは、
仕事に対するドライな考え方が一般的です。

「笑顔で明日ねと言っても翌日来ない」
のが当たり前の世界であり、
過度な感情移入を避けつつ、
家族のような一体感
「族」の精神を作るという、
高度なマネジメントが求められます。

3. 「チキン」のグローバルな可能性

宗教的・経済的な強み

宗教上の制限が少なく、
世界中で受け入れられる
「チキン(鶏肉)」は、
グローバル展開に最適な食材です。

牛肉や豚肉に比べてコストを抑えつつ、
高いクオリティを出しやすいのも魅力です。

日本の技術

鶏肉を骨に残さず
綺麗に捌くといった
日本の高い調理技術は、
アメリカの「雑な捌き方」との
差別化要因になり、
高品質な商品提供を可能にしています。

4. 鳥貴族(US)の描く未来

多店舗展開の夢

まずはこのロサンゼルス店で需要を証明し、
今後は西海岸の海沿いエリア
(ハモサ、サンディエゴなど)や
メキシコなどへ広げていく構想です。

最終的には
「アメリカだけで何千店舗」
という
壮大なグローバルチキンファミリー
を目指しています。

柔軟な発想

「日本の鳥貴族」
という概念に囚われすぎず、
アメリカが求める
鶏料理の形を模索し続ける柔軟性が、
成功の鍵だと丸山氏は語ります。

結論

アメリカ進出は、
高いコストと文化の壁が立ちはだかる
「シビアな世界戦」です。

鳥貴族は、
日本流の丁寧な仕事と、
現地に徹底的に寄り添う
ローカライズを掛け合わせることで、
世界の
「グローバルチキンファミリー」
への第一歩を踏み出しています。

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