- 2025/05/02
本動画は、
2013年に
佐川急便がAmazonの配送業務から撤退した経緯、
決断の裏にあった経営戦略、
そしてその後の両社および
物流業界全体への波及効果について詳しく解説しています。
撤退のきっかけ:
20円の値上げ要請に対するAmazonの「逆提案」
値上げ交渉
当時Amazonの荷物を
大量に担っていた佐川急便は、
個あたり270円程度だった運賃を
「約20円上げてほしい」
と交渉に臨みました。
Amazonの反応
Amazonは値上げを拒否しただけでなく、
逆に
「値下げ」と
「メール便での受領印(ハンコ)徴収」
を要求しました。
佐川の決断
「ボランティア企業ではない」
として、
佐川は年間売上約100億円に相当する
Amazonとの直取引を
手放す苦渋の決断を下しました。
なぜ佐川は100億円を捨てて撤退できたのか
強み(拠点)の違い
ヤマト運輸が
全国約3,000の営業所を持つ
個人向け宅配網を展開していたのに対し、
佐川は約430拠点と少なく、
本来の強みは
「企業間(BtoB)物流」
でした。
赤字ギリギリの取引
当時のAmazon単価は
利益が出る採算ライン
(250円)を下回っており、
再配達や時間指定など
最も手間がかかる
「ラストワンマイル」
だけを
低単価で押し付けられている状態でした。
「自分の土俵」への回帰
100億円の売上を捨てたのではなく、
不利な戦場(個人宅配)から
自社が得意とする
企業間物流へ戻ったことで、
営業利益率は
撤退時の3.56%から
2022年には
9.80%へ
劇的に改善・V字回復しました。
その後のAmazonと物流業界の変化
契約の絞り込み
佐川は
Amazon本体からの直受託を辞めただけで、
大型物流施設(Xフロンティア)への
Amazon拠点誘致や、
出品者からの個別発送対応など、
採算の合う取引は継続しています。
Amazon独自の配送網構築
2017年には
ヤマト運輸からも
受託抑制・値上げ要請を受けたAmazonは、
大手運送会社に頼らず、
地域のデリバリーサービスパートナー(DSP)や
「Amazonフレックス」
(個人ドライバー)
を活用した
自社配送網を急速に拡大させました。
まとめ
佐川急便の撤退劇は、
単なる強気な姿勢ではなく、
「利益の出ない(買いたたかれる)取引を断ち、
自社の強み(BtoB)にリソースを集中させる」
という
極めて合理的な経営判断であったと
まとめられています。