- 2024/11/09
日本の家庭用ケチャップ市場で
6割以上の圧倒的なシェアを誇る
「カゴメ」(KAGOME)が
なぜそこまで強いのか、
世界大手の
「ハインツ」(HEINZ)や
「デルモンテ」(Del Monte)
との違いを比較しながら、
そのおいしさの秘密や
ビジネス戦略を
丁寧にひも解いています。
売り場に並ぶケチャップ3社のルーツと意外な事実
同じケチャップでも、
それぞれの歴史や
作り手の背景は大きく異なります。
ハインツ(アメリカ)
1869年創業、
世界最大のケチャップメーカー。
1876年に
世界で初めて
瓶詰めのケチャップを商品化した元祖です。
デルモンテ(アメリカ生まれ)
実は日本やアジア・オセアニア地域における
永久商標権は、
日本の大手醤油メーカー
「キッコーマン」(KIKKOMAN)が
1990年に取得して製造しています。
つまり
「醤油屋さんが作るアメリカブランド」
という面白い構造です。
カゴメ(日本)
1899年、
愛知県東海市で創業。
1908年にケチャップを発売しました。
ラベルや中身から見る3社の特徴と設計思想
JAS規格の投球
日本のJAS規格では、
トマト由来の濃度
(可溶性固形分)で等級が決まり、
カゴメとデルモンテは
「特級(30%以上)」
の製品が主流。
一方、
海外共通レシピのハインツは、
あえて日本のローカル規格
(JASマーク)を取得していません。
原材料と製造国のバグ(違い)
ハインツは
オランダ製(日本で多く流通)には「ニンニク」、
アメリカ製にはコーンシロップ、
日本業務用には玉ねぎを入れるなど、
製造国で配合を変えています。
糖類の設計
カゴメ・デルモンテは
3種類の糖
(砂糖、ブドウ糖果糖液糖など)
を組み合わせて
奥行きのある甘みを作っていますが、
ハインツのオリジナルは
砂糖1本というシンプル設計です。
トマトの調達
カゴメは自社で
約7,500種類ものトマトの種を保有。
「畑は第一の工場」
という思想のもと、
生食用に比べて
リコピンが2〜3倍も濃い
加工専用品種
「高リコピントマト」(凛々子など)
を品種開発し、
契約農家に栽培を委託する
「垂直統合型」
の強固なサプライチェーンを
100年以上かけて築いています。
カゴメが絶対王者であり続ける「3つの理由」
1. 種から作る垂直統合
120年積み上げた
日本に最適化された
専用品種と品質の支配力。
2. 日本の「ケチャップ洋食ブーム」の波
戦後、
日本で独自に進化した
「オムライス」や
「ナポリタン」
(※戦後の物資不足で生トマトの代用としてケチャップが定着)
のブームを国産メーカーとして
最前線で捉え、
日本人の味覚に
「懐かしい味」として刷り込みました。
3. 圧倒的な流通とパッケージ網
卓上ボトル、
チューブ、
学校給食用のパウチ、
業務用の1斗缶まで
あらゆるサイズを展開し、
スーパーの棚から厨房、
冷暗所まで
全てを先回りして押さえ、
競合の参入(ブランドスイッチ)を防いでいます。
実際の食べ比べと「料理への向き不向き」
動画の後半では、
実際に3社のケチャップをそのまま、
およびフライドポテトにつけて
試食・検証しています。
カゴメ(高粘度・王道・酸味しっかり)
粘度が高く、
ボトボトした濃厚な質感。
香辛料(スパイスや胡椒)が効いた甘酸っぱさで、
トマトの主張が最も強い。
向いている料理
オムライスにかける、
ナポリタンとして炒めるなど、
ケチャップそのものの味を主役にする料理。
デルモンテ(中粘度・フルーティー・さっぱり)
質感はサラッとしており、
カゴメよりも酸味が控えめで
フルーティーな甘みが強い。
ライトで食べやすい。
向いている料理
他の調味料と混ぜやすいため、
ピザソースやチリソースなどの
応用・調理用。
ポテトにつけると
芋本来の味が引き立ちます。
ハインツ(低粘度・トマト感・甘み強め)
質感はトロトロ。
酸味が弱く、
独特のニンニク風味と
しっかりした甘み
(海外で愛される世界基準の味)
が特徴。
向いている料理
煮込み料理やミートソースのベース。
油っぽさをまろやかにするため、
フライドポテトとの相性は抜群です。
まとめ
カゴメのシェア6割は偶然ではなく、
120年間にわたり
「種・食文化・流通」のすべてを
日本市場に最適化し続けてきた結果です。
投稿者は、
「どこにでも置いてある
カゴメの安心感は最強だけど、
食べ比べてみると
デルモンテや
ハインツのフルーティーさや
ポテトとの相性も驚くほど良い。
これからは作る料理や気分に合わせて
ケチャップを選んでみては」
と提案し、
動画を締めくくっています。